関節炎・・・気づいてください

関節炎はよく聞く病気だし、急激な変化は見られないし、動きが悪くなるだけで命に別状がある病気じゃないから、としばらく様子をみられる飼い主さんもいます。しかしものを言わないペットにとって痛みというものは非常に強いストレスになります。痛みからご飯を食べなくなり、筋力や気力が衰えてしまい、病気に対する抵抗力が低下してしまいます。ペットの痛みのサインにはなるべく早く気が付き、対処してあげることがとても大切です。

統計によると5頭に1頭のワンちゃんは関節炎をもっているといわれています。
例えば、日本に暮らすレトリーバー種の約半数が、股関節のゆるみが大きく、関節が傷つき炎症を起こす「股関節形成不全」にかかっているという統計も出ています。遺伝的に発症しやすい系統の犬たちが繁殖に使われるケースが多いためのようです。

関節炎は、主に遺伝性、外傷性、関節リューマチなどに分けられます。
遺伝性・・・・股関節のゆるみが大きく、関節が傷つき炎症を起こす「股関節形成不全」をはじめ、「膝蓋骨脱臼」「肘関節形成不全」「離断性骨軟骨炎」などがそれである。
外傷性・・・・無理な動作や激しい運動で関節部分の軟骨や滑膜が傷ついたり、骨同士を連結する靭帯が切れて関節が不安定になり、関節の軟骨や滑膜を痛め、さらに関節脱臼になったりします。 太りすぎ・ドッグスポーツのし過ぎにも気をつけてください。
関節リューマチ・・・・ これは自らの「免疫」が誤って自分自身の関節を攻撃する「自己免疫疾患」で、ミニチュアダックス、シー・ズー、マルチーズなどの小型犬に出やすい。若い時に発症すると進行も速く、関節が変形しやすい。

関節炎になると・・・動く事を、嫌がるようになります。 例えば、散歩を嫌がったり、散歩の途中で座り込んでしまって動かなくなったり、ジャンプなどもためらいがちになります。
他にも、身体を触られるのを嫌がったり、痛めた足をかばって歩くため歩き方がぎこちなくなったりします。

予防法・・・体重管理と適正な運動です。また成長期には、高いところから飛び降りるなど、衝撃の強い運動は避けるたり、家の中でもフローリングは関節に無理がかかるため、カーペットを敷くなどの工夫も必要です。 さらに、子犬のころから関節疾患の疑わしい動作があれば、かかりつけの動物病院でレントゲン検査などを受けることが大切です。目に見える症状が発見されなくとも、生後一年前後には、念のため、股関節や肘関節、膝関節などの検診をおすすめします。 事前によく検診を受け、愛犬がどんなスポーツに向くか、また、どんなスポーツを避けるべきか、確かめておくことが大切です。

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